よめな(嫁菜)
キク科のシオン属の多年草。よく道端でみかける野菊の一種です。若い芽を摘んでよめなご飯にします。白や淡いピンク色もあり可愛い花です。万葉集で「うはぎ」としてうたわれています。以前、東京中野にある田中澄江氏の「嫁菜の花美術館」で展示会をさせて頂いたことが思い出されます。
原産地はヨーロッパでキク科ヨモギ属の多年草。古くから薬用や蒸留酒の素材として使われてきました。食欲増進作用や船酔いにも効果があると言われ、扁桃腺、中耳炎、虫歯、衣類の防虫剤等としても利用されてきました。フランスでは、ニガヨモギを原料として、蒸留により得たアプサン(薬草系のリキュール)の処方を考案し当時のフランス軍はこれを解熱剤として用いたと言われています。昨年、高知県立牧野富太郎植物園に行った折にスエコザサ、高知を代表するブシャカンの果皮、ジュニパーベリーやショウガ、ハーブを漬け込んで蒸留したマキノジンを購入し味わいました。