「暮らしを愉しむサロンwith」

KOBE ATELIER NONOHANA の FOUR SEASONS

重陽

四季のしつらい
重陽は五節句(人日・上巳・端午・七夕・重陽)の1つで、旧暦の9月9日、現...

重陽は五節句(人日・上巳・端午・七夕・重陽)の1つで、旧暦の9月9日、現在の10月中旬にあたり、菊が美しく咲く頃の節句です。奇数の中で最も数の多い数字が重なることから重陽、また菊の節句とも呼ばれます。菊には気品があり、邪気を清める力があると信じられ、中国では高い丘に登って菊酒を飲み、息災を願う行楽行事がありました。奈良時代に宮中で観菊の宴が催されました。その前夜、絹の真綿を菊に被せて花の香を移し、その露の湿りで体を拭うと老衰を防ぐとの言い伝えが信じられていました。また、くんち(9日)といわれ、収穫を祝う秋祭りの総称の1つで、九州で行われる「長崎くんち」や「唐津くんち」はその名残です。

立秋

四季のしつらい
8月7日は立秋。夏至と秋分の中間でこの日から立冬の前日までが秋となります...

8月7日は立秋。夏至と秋分の中間でこの日から立冬の前日までが秋となります。見上げると空が少しずつ高く感じられるようになり、入道雲からうろこ雲へと変わっていきます。太平洋高気圧が弱まると低気圧が日本に近づき通過していくようになる影響のようです。時候の挨拶も「暑中見舞い」から「残暑見舞い」に。風鈴の音が心地よく、鈴虫の鳴き声にも癒されます。まだまだ暑さも続くので涼やかなテーブルコーディネートにしてみました。

七夕

四季のしつらい
七夕は、中国の牽牛星と織女星の星合伝説から始まりました。新暦の7月7日は...

七夕は、中国の牽牛星と織女星の星合伝説から始まりました。新暦の7月7日は日本では梅雨のさなかですが旧暦の七夕は現在の8月なので夜空もきれいです。天の川に輝くこと座のベガが織姫、わし座のアルタイルが彦星に。そして2つの星と白鳥座のデネブを結んだものが「夏の大三角形」と呼ばれ、夏の星座を探す目印になっています。昔、こどもたちと夏休みにキャンプに行った時によく探しました。笹には吹き流し(織姫の糸を表す)、綱飾り(魚を捕る網を表し豊作大漁を願い)、折り鶴(長寿を願い)神衣(裁縫が上手になるようにと)巾着(財布、金運上昇を)くずかご(ものを粗末にしない、七夕飾りの際に出た折り紙の紙くずを入れる)などの由来があったようです。そして、短冊に願い事を書いていました。七夕は日本では、古来高貴な布を織ることを棚機と呼んでいたため「しちせき」と読むところを大和言葉を当てたようです。今でもこどもたちが短冊に願いを書いていますね。「ケーキやさんになれますように」「幼稚園の先生になれますように」「宇宙飛行士になれますように」など星に願いをこめて。

夏至

四季のしつらい
夏至の日は、北半球では1年中で昼の時間がもっとも長く、夜の時間がもっとも...

夏至の日は、北半球では1年中で昼の時間がもっとも長く、夜の時間がもっとも短い日です。北欧では、太陽が輝くミッドサマーシーズン。スウェーデンの人々はサマーハウスやキャンプ場でアウトドアを楽しみます。1年で最も過ごしやすく美しい季節です。伝統的な夏至祭が行われます。中でもストックホルムから電車で3時間ほど北へ向かったダーラナ地方は、伝統工芸の1つのダーラナホースの生まれた地方としても有名です。昔、ヘムスロイド(手工芸)センターを訪ねました。人々は広場に集まり弦楽器やアコーディオンの演奏が始まります。季節の草花で飾った白樺のポールはメイポールと呼ばれ、ポールの芯にきれいにテープを巻いていくメイポールダンスを踊ります。私も学生時代に体操会で踊ったことがあります。日本では、梅雨のシーズンなのですが。田植えの時期が今より遅かったため農繁期でもありました。

端午の節句・立夏

四季のしつらい
端午の節句   古来、宮廷行事とされていた端午の節日。武士の間で尚武(武...

端午の節句   古来、宮廷行事とされていた端午の節日。武士の間で尚武(武をたっとぶ)から薬草の菖蒲と尚武をかけて祝うようになったようです。この風習は武士だけでなく一般の人々にも広がり男の子の祝いになりました。玄関に幡や吹き流しを立てていたものが兜や人形を飾るようになり江戸時代中期には、鯉のぼりが飾られるようになりました。また、夜には疲労回復、血行促進に良い、匂い菖蒲(サトイモ科)を湯舟に入れます。こどもたちが小さい頃は、柏の葉の代わりに手に入り易いサンキライの葉を取りに行き、柏餅を作りました。

立夏   夏の始まりです。暑くなりそうです。いよいよ、農業の最盛期です。ミミズも地中から出てきて水田にはカエルたちが鳴き始めます。筍がおいしい季節。香りのよい山椒の葉を裏庭からもぎ、すり鉢ですって作る木の芽あえが大人になった息子たちも大好きです。

穀雨

四季のしつらい
日差しが柔らかく、草花の手入れが楽しみな4月です。今日は二十四節気の穀雨...

日差しが柔らかく、草花の手入れが楽しみな4月です。今日は二十四節気の穀雨です。穀雨とは穀物の成長を助ける雨のことで田畑の準備が整った頃に降る春の雨。菜種梅雨と呼ばれる長雨も降ったりします。冬の間、さみしかった庭の硬かった蕾が一雨ごとに膨らみ、可愛い花が咲き出しました。そんな水や土の色、軽やかな光や風に心が癒される日々です。