花たより

    ゲッケイジュ

    ゲッケイジュは、クスノキ科ゲッケイジュ属の常緑高木で地中海沿岸地域の原産...

    ゲッケイジュは、クスノキ科ゲッケイジュ属の常緑高木で地中海沿岸地域の原産です。我が家の裏庭の樹も5メートルほどに成長し時々先端を伐採しています。葉には芳香があり古代から乾燥させて香辛料に用いられました。英語のNoble laurelを中国語に訳して月桂樹。それを日本語では音読みされゲッケイジュの和名がつけられたようです。英語名でローレル、フランス語名でローリエと呼ばれています。また、ギリシャやローマ時代からアポロンの聖樹とされた樹木で、古代ギリシャでは葉のついた若枝は丸く編んだ月桂冠とし、勝利と栄光のシンボルとして勝者や優秀な者、大詩人の頭に被せられました。スウェーデンの植物学者で分類学の父と称されるリンネの植物の種にも記載されています。5月頃に黄白色の小花が咲き出します。果実は1センチくらいの球形で、10月ごろに黒紫色に熟し香りがあります。料理では、シチューやカレーなどの煮込み料理の香味づけに入浴剤として布袋に入れると肩こりや腰痛、冷え性、疲労回復に効果があります。

    ローズマリー

    ローズマリーは地中海地方原産でシソ科に属し、和名はマンネロウです。生葉、...

    ローズマリーは地中海地方原産でシソ科に属し、和名はマンネロウです。生葉、または乾燥葉を香料、薬として使用し、花も食用になります。水蒸気蒸留法で抽出した精油も、薬として使用されます。学名は「海のしずく」のラテン語で、花の色や形に由来した名前です。ヨーロッパでは、祝典や結婚式、葬儀に用いられたとされています。教会、死者、生者を悪魔から守る神秘的な力を持つといわれています。キリストの生涯を象徴し、聖母マリアとも結びついているようです。花言葉は、「追憶・思い出・記憶・誠実・静かな力強さ」など。成長すると高さ1.8メートルにもなる常緑灌木。暑く乾燥した気候を好みますが、耐寒性も強く冬も元気です。緑の厚い細長い葉は、こすると少しマツに似た香りがし、冬から春にかけて青や紫がかった白い花が咲きます。鑑賞用としても人気があり庭によく植えられます。我が家のローズマリーは2代目。30年前に友人から一枝もらい水につけ根が出てから植木鉢に移しました。1年目は、成長するものの花がつかず、庭に植え替えたところ大きな株になり、二つに分け庭の両端に咲いていました。ある年、外装工事でペンキを塗る為に結構下から枝をバサッと切ると二株とも枯れてしまいました。今度は園芸店で小さな株を購入、5年がかりで随分太い枝になり、今では、チキンやフィシュのグリルには欠かせません。オリーブオイルとの相性もよく香りが良いので大活躍のハーブです。新芽や花はサラダにしたりガラスの瓶に入れオリーブオイルに付け込んだりします。

    秋が深まり空も高く空気が澄んできました。萩はわたしの好きな秋の七草(桔梗...

    秋が深まり空も高く空気が澄んできました。萩はわたしの好きな秋の七草(桔梗、撫子、女郎花、藤袴、葛、すすき)の一つです。七草にこだわって7年がかりで制作に取り組んだことがありました。萩は古くから親しまれ、枝垂れた枝と赤紫色の花が秋の風を感じさせてくれます。マメ科、ハギ属、落葉低木です。原産国は北アメリカ。花言葉は思案、柔軟な精神。花のイメージは控えめな美しさや寂しげな風情に由来するといわれています。暑さ寒さに強く、冬は葉を落とし春には再び芽吹きます。「生え木」から「ハギ」になったとか。白い花色も清楚で好きです。

    レモングラス

    イネ科オガルカヤ属の多年草。原産地はインド、熱帯アジア。別名レモンソウ、...

    イネ科オガルカヤ属の多年草。原産地はインド、熱帯アジア。別名レモンソウ、檸檬茅ともいわれる。ススキのような細長い葉が1.5メートルほどになります。ハーブとしても葉っぱにレモンの香味成分であるシトラールを含有しているため、繊維質の茎(葉)を刻んだり、叩くと更にフレッシュな風味が広がり様々な用途に使われています。精油は、世界中で多く利用されていて、香料として、食品、香水に利用されています。抗菌、殺菌作用があり、風邪の予防にも効果的で、以前学んだ時には、アロマテラピー、ハーブティー、また、虫よけスプレーなどを作りました。気持ちをリフレッシュさせてくれるため、鬱な気分も和らげてくれるようです。インドでは、伝統医学、アーユルヴェーダで、伝染病、発熱、鎮静剤、殺虫剤として用いられ、香料として使われています。お料理では、トムヤムクンなどの香りづけに使います。

    イチジク

    庭の無花果が暑さの中で元気に大きくなってきました。クワ科イチジク属の落葉...

    庭の無花果が暑さの中で元気に大きくなってきました。クワ科イチジク属の落葉高木、その果実です。原産地はアラビア南部。別名は南蛮柿。昨年は豊作でたくさん収穫できました。春が来て枯れたような枝から芽吹きはじめ、5つに分かれた独特の可愛い葉が次々と出てきて果実は秋に熟してきます。緑色からから濃い紫色になり、下の部分から収穫できます。そのままでも美味しいですが、生ハムと合わせるとイチジクの風味と生ハムの塩気がよく合います。また、コンポートにしてアイスクリームに添えると生のままとは違った味わいを楽しめます。ドライにしてパンに入れても美味しく頂けます。旧約聖書の創世記に「エデンの園で禁断の果実を食べたアダムとイブは、自分たちが裸であることに気づいて、いちじくの葉で作った腰ミノを身につけた」と記されています。イチジクは生命力や知識、自然の再生、豊かさなどの象徴とされているようです。

    マロウ

    マロウはアオイ科の宿根草です。マロウの花の色の青紫色はモーブカラーと呼ば...

    マロウはアオイ科の宿根草です。マロウの花の色の青紫色はモーブカラーと呼ばれています。フランス語のモーブ(mauve)と言う言葉からきています。春から初夏にかけて次々と花が咲いていきます。花丈は意外と高く成長し今では1メートル20センチくらいになりました。ハーブティーにすると鮮やかな青色なのですが、レモンを入れるとピンクに変化するのがとても楽しく人気があります。花言葉は「穏やか、柔和な心」です。