朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)
四季のしつらい朔風の朔は北という意味で、北風ということです。北風に葉を飛ばされ枝だけになった木々は冬木立(ふゆこだち)といい、寒々しい感じです。そんな中でも美しい枝に魅せられます。また、葉が舞い散る様子やその音もこの時期ならではの冬景色です。とても風情豊かです。
朔風の朔は北という意味で、北風ということです。北風に葉を飛ばされ枝だけになった木々は冬木立(ふゆこだち)といい、寒々しい感じです。そんな中でも美しい枝に魅せられます。また、葉が舞い散る様子やその音もこの時期ならではの冬景色です。とても風情豊かです。
立冬を過ぎ、山茶花(さざんか)の花が咲き始める頃になりました。「つばきはじめてひらく」の花は、椿(つばき)ではなく、ツバキ科の「山茶花」のことです。「山に生え花を咲かせるお茶の木」ということで、葉の部分をお茶として飲んでいたことに由来すると言われています。花の少ない季節に、人知れずそっと咲いて散っていく山茶花。冬枯れの景色を可憐に彩ることから、寺院や茶室の庭木としても好まれる花です。花言葉は、「ひたむきな愛」です。
11月7日は立冬。「冬が立つ」と書くように冬の兆しが見え始める頃です。暦の上では立春までが冬になります。最近は、日が沈むのがとても早くなりました。この時期になると吹くたびに葉を落とす木枯らしが吹き始め、冷え込みも少しずつ進んでいきます。古代中国で考案された季節を表す方式の七十二候のひとつ「つばきはじめてひらく」と読まれたツバキやサザンカの蕾が膨らんでくるのもこの時期です。気象の動きや植物の変化を知らせてくれます。山茶花(サザンカ)と椿(ツバキ)は昔から混同され、山茶花をつばきと読まれていたようです。「さざんか さざんか 咲いた道、、、」童謡のたきびの歌詞にあるように垣根の定番になりました。次々と花が咲き冬の道を明るくしてくれています。
冬の長い北欧の国々では家の中を明るく快適にします。インテリアの関心と美意識は高くコーディネートも上手。スウェーデン デンマーク フィンランドを旅してそう思いました。テキスタイルはその大きな役割を担うアイテムです。北欧の家は天井が高く壁が白いので、窓辺を飾るカーテンには鮮やかな色を取り入れて存在感のある空間に彩ります。日本でも移り行くこの季節はゆったりとした時間が流れます。木々の色づきの美しさに目を向け、少し寒くなってきた朝にはミルクティーにシナモンやジンジャーを入れて心も身体も優しく包んであげましょう。夜は間接照明やキャンドルの穏やかな灯りの中で過ごしてみてはいかがでしょうか。