立冬

四季のしつらい
11月7日は立冬。「冬が立つ」と書くように冬の兆しが見え始める頃です。暦...

11月7日は立冬。「冬が立つ」と書くように冬の兆しが見え始める頃です。暦の上では立春までが冬になります。最近は、日が沈むのがとても早くなりました。この時期になると吹くたびに葉を落とす木枯らしが吹き始め、冷え込みも少しずつ進んでいきます。古代中国で考案された季節を表す方式の七十二候のひとつ「つばきはじめてひらく」と読まれたツバキやサザンカの蕾が膨らんでくるのもこの時期です。気象の動きや植物の変化を知らせてくれます。山茶花(サザンカ)と椿(ツバキ)は昔から混同され、山茶花をつばきと読まれていたようです。「さざんか さざんか 咲いた道、、、」童謡のたきびの歌詞にあるように垣根の定番になりました。次々と花が咲き冬の道を明るくしてくれています。

霜降

四季のしつらい
10月23日は霜降(そうこう)、立冬までの期間です。今年は、秋が一段と深...

10月23日は霜降(そうこう)、立冬までの期間です。今年は、秋が一段と深まり12月並みの寒さになりました。急いでコートを出したり、朝夕にはエアコンのスイッチを入れたりと少しせわしない日々でした。また来週には、秋らしい穏やかな気候になりそうでほっとしています。霜が降りる気温って0℃以下ですが、気温が3℃でも地面は0℃以下になっているそうです。花や植物の栽培や農業には霜は要注意です。つまり天気予報で、3~4℃でも気をつけなくてはいけないということですね。お庭の植木鉢も軒下やお部屋に入れてあげましょう。今年は、どこからも金木犀の香りがあまりしていないように思います。我が家の金木犀もお花が咲かなくて、あの優しい香りが漂うことがなく寂しく思いました。気候の変化のせいでしょうか。でもお家の中は温かく暖色系に小さな模様替え。ソファーのクッションを替えたり、テーブルクロスを秋色にしたり、リビングボードのキャンドルも赤い色に。サンキライのリースも作りました。

重陽

四季のしつらい
重陽は五節句(人日・上巳・端午・七夕・重陽)の1つで、旧暦の9月9日、現...

重陽は五節句(人日・上巳・端午・七夕・重陽)の1つで、旧暦の9月9日、現在の10月中旬にあたり、菊が美しく咲く頃の節句です。奇数の中で最も数の多い数字が重なることから重陽、また菊の節句とも呼ばれます。菊には気品があり、邪気を清める力があると信じられ、中国では高い丘に登って菊酒を飲み、息災を願う行楽行事がありました。奈良時代に宮中で観菊の宴が催されました。その前夜、絹の真綿を菊に被せて花の香を移し、その露の湿りで体を拭うと老衰を防ぐとの言い伝えが信じられていました。また、くんち(9日)といわれ、収穫を祝う秋祭りの総称の1つで、九州で行われる「長崎くんち」や「唐津くんち」はその名残です。

立秋

四季のしつらい
8月7日は立秋。夏至と秋分の中間でこの日から立冬の前日までが秋となります...

8月7日は立秋。夏至と秋分の中間でこの日から立冬の前日までが秋となります。見上げると空が少しずつ高く感じられるようになり、入道雲からうろこ雲へと変わっていきます。太平洋高気圧が弱まると低気圧が日本に近づき通過していくようになる影響のようです。時候の挨拶も「暑中見舞い」から「残暑見舞い」に。風鈴の音が心地よく、鈴虫の鳴き声にも癒されます。まだまだ暑さも続くので涼やかなテーブルコーディネートにしてみました。

七夕

四季のしつらい
七夕は、中国の牽牛星と織女星の星合伝説から始まりました。新暦の7月7日は...

七夕は、中国の牽牛星と織女星の星合伝説から始まりました。新暦の7月7日は日本では梅雨のさなかですが旧暦の七夕は現在の8月なので夜空もきれいです。天の川に輝くこと座のベガが織姫、わし座のアルタイルが彦星に。そして2つの星と白鳥座のデネブを結んだものが「夏の大三角形」と呼ばれ、夏の星座を探す目印になっています。昔、こどもたちと夏休みにキャンプに行った時によく探しました。笹には吹き流し(織姫の糸を表す)、綱飾り(魚を捕る網を表し豊作大漁を願い)、折り鶴(長寿を願い)神衣(裁縫が上手になるようにと)巾着(財布、金運上昇を)くずかご(ものを粗末にしない、七夕飾りの際に出た折り紙の紙くずを入れる)などの由来があったようです。そして、短冊に願い事を書いていました。七夕は日本では、古来高貴な布を織ることを棚機と呼んでいたため「しちせき」と読むところを大和言葉を当てたようです。今でもこどもたちが短冊に願いを書いていますね。「ケーキやさんになれますように」「幼稚園の先生になれますように」「宇宙飛行士になれますように」など星に願いをこめて。

夏至

四季のしつらい
夏至の日は、北半球では1年中で昼の時間がもっとも長く、夜の時間がもっとも...

夏至の日は、北半球では1年中で昼の時間がもっとも長く、夜の時間がもっとも短い日です。北欧では、太陽が輝くミッドサマーシーズン。スウェーデンの人々はサマーハウスやキャンプ場でアウトドアを楽しみます。1年で最も過ごしやすく美しい季節です。伝統的な夏至祭が行われます。中でもストックホルムから電車で3時間ほど北へ向かったダーラナ地方は、伝統工芸の1つのダーラナホースの生まれた地方としても有名です。昔、ヘムスロイド(手工芸)センターを訪ねました。人々は広場に集まり弦楽器やアコーディオンの演奏が始まります。季節の草花で飾った白樺のポールはメイポールと呼ばれ、ポールの芯にきれいにテープを巻いていくメイポールダンスを踊ります。私も学生時代に体操会で踊ったことがあります。日本では、梅雨のシーズンなのですが。田植えの時期が今より遅かったため農繁期でもありました。